こんにちは。沖縄でプチ移住してたkasumiです。
私が沖縄のリゾートホテルで働いて知った沖縄の観光業界の現状をこっそりお話しします。
これを知っちゃうと、沖縄に旅行する時ホテルスタッフを見る目が変わるかも。
沖縄のリゾートホテルは常に人手不足
人手不足が深刻すぎるエピソードをお話しします。
私自身が体験した話は売店だけですが、他のスタッフ達からのリアルな声もまとめました。
スタッフが足りなすぎて14連勤
スタッフが足りていないので、いる人で回していかなければならない厳しい状況。
同じリゾートホテル内の違う持ち場で働いていたある男性スタッフは、12連勤とか14連勤がよくあるそう。
朝は7時半出勤で夜11時半までのシフト。
翌日も同じ・・だそう。
14連勤二回続いたら1ヶ月休み無しなんじゃ??
夜も11時くらいまでと遅いし、体力的にもキツイよな〜。
ただ本人は、リゾートバイトで来てるから一時的なものだと割り切ってるし、お金稼ぎたいから休みが少ない方が都合が良いそう。
人手不足の職場もこういう人達で成り立ってるのですね。
1番大変なのは社員さん。
スタッフが足りない時は自分が休みの日でも出勤しなきゃなりません。
非正規雇用は嫌だ、正社員がいいと言ってる内地の人がいたら沖縄でリゾートホテルの正社員になることをお勧めします。
各持ち場に1人体制でトイレにも行けない
私が一時期リゾートバイトしていたのは、リゾートホテル内の売店・受付でした。
広大なリゾートホテルの敷地内に点在する売店やスパの受付を日替わり交代でやるお仕事。
こちらでももちろん人が足りないので、1番大きな店舗以外は1人で受け持ちです。
レジや品出し、商品の検品、在庫チェック、掃除、ラッピングもすべて1人で行います。
どんなに客が増えようと、店頭に1人で立つことは今までの仕事でもよくありました。
そこは大した問題じゃないです。
問題は、簡単にトイレに行けないってこと。
従業員用トイレはすぐ近くではないので、気軽にトイレに行くというのができない。
1番大きい店舗が最低でも2人体制なので、そこに電話して1人留守番を寄越してもらう…という仕組みでした。
こればっかりはちょっと大変。
客室清掃係が足りなくてチェックインまでに清掃が終わらない
客室清掃スタッフも人手不足です。
お客様のチェックイン時刻までにすべての部屋の清掃が終わりません。
チェックイン予定時刻が先のお客様のお部屋から清掃してますが、チェックイン予定時刻ちょうどに来るお客様はまれ。
早く着きすぎちゃったお客様もお部屋にお通ししないといけないのですが、チェックイン予定時刻の早い部屋から清掃しているためにまだ清掃が終わっていないこともよくあります。
そんな時は仕方なく清掃済みの部屋からお通し。
部屋がいくつも重なってくると「部屋が変わった」というスタッフ間の連絡やカードキーの変更やもう色々追いつかなくなってきます。
(受付も客室係も人手不足。)
そしてお客様をお部屋に案内したらすでに他のお客様がいらした、
カードキーの変更が追いつかなくて、部屋までご案内してもカードキーが変更さらてて入れない、などのトラブル勃発。
夕方6時なのに部屋の清掃が済んでないってどういうことだ!とお怒りの内地からの旅行者もいました。
そのお客様の母親世代くらいのおばあちゃん達が、休みもとれずフル連勤で働いてくれていることは旅行者には知る由も無いです。
どのホテルでも清掃係が足りなくて、客室清掃スタッフをリゾートホテル間で貸し借りできるようにしたいという意見まであるそうです。
求人募集をかけても人は集まらない
沖縄では就職難で職にあぶれてる人もいるって聞いてたので、この人手不足には疑問でした。
でも、求人募集かけたくらいで人が応募してきてくれるなら、深刻な人手不足になんかならないですよね。
ちなみに沖縄では、ホテル学校を出た人は出世コースに乗れるそうです。
沖縄で仕事にあぶれたくない場合は、とりあえずホテル学校を出ておくといいのかも?
沖縄の人は観光業で働くのを嫌がる
沖縄県民はリゾートホテルで働くことを嫌がる人が多いそうです。
仕事がないから仕方なくやってるって人も確かにいるけれど、全体で見れば少数派。
お客の多くは日本人、内地からの旅行者で、時間にうるさく几帳面。
そんな内地からの旅行者相手はストレスも多いのだそうです。
沖縄は仕事もゆるい?
沖縄は仕事においてもゆるいです。
時間も納期もあまり守られないし、「お客様は神様」の精神もほとんど無し。
私には肩の力が抜けて心地よかったけれど、内地とは感覚がちょっと違うみたいです。
仕事だからと割り切ってやっている人の割合が少ないのかも。
沖縄の人の仕事に対する姿勢がわかるエピソード
ここで沖縄の人の仕事に対する姿勢がわかるエピソードを2つ。
食事のトレーにカタツムリ
ホテルのカフェテリアでお客様のトレーにカタツムリが載ってたことがありました。
内地からの客ならクレームものだと思うけれど、この時のお客様は地元の人(沖縄の人)。
「この時期多いよね〜。うちにもいっぱいいる〜。」で笑って和やかに終わり。
「食品なんだから衛生管理どうなってるの?!」とか、内地ならなりそうなんだけど・・・。
遅れた上に新聞紙つっこんだだけって・・
内地から移住したダイビングのインストラクターのお姉さんも、沖縄のゆる〜い仕事ぶりを目の当たりにしたエピソードを教えてくれました。
エアコンの修理を頼んだら午前中の約束の時間になってもお店の人が来ず、昼過ぎに催促の電話したら夕方になってやってきたそう。
その日中に終わるはずだった工事は終わらず、壁に穴が空いたまま。
穴は外と繋がってるので、応急処置(?)なのか丸めた新聞紙を詰め込んでいってくれたそう。
わー、かなりいい加減(´▽`)
こんな風に仕事に対してもゆるい、いい加減なエピソードが多々あります。
仕事において時間厳守やお客様は神様、で育った私にとってもはじめは衝撃でした。
けれど相手にも強制しないし、色んなものを許せる穏やかな気質の人が多い気がしました。
まあ、そんなわけで沖縄の地元民はあまりホテルスタッフにはなりたがらないそうです。
だから内地からの出稼ぎに頼らざるを得ないんですね。
リゾートホテルで働いている人の半数は内地から来た人。
移住者もいるけれど、リゾートバイトみたいに住み込みの仕事として来ている事が多いです。
でも内地の人はそのまま移住する人ばかりじゃないので、仕事に慣れてスキルアップしてもやがて辞めて内地に帰るんです。
(移住しても1年で内地に戻っちゃう人が多い)
なので仕事に慣れない新人やちょっと慣れてきた人ばかり。
ベテランまではなかなか育たないのが問題。
人手不足でもリゾートホテル建設ラッシュ
こんな人手不足の現状でも、リゾートホテル建設は活発です。
沖縄のリゾートホテルが次々オープンしていますね。
「現状で人手不足なのにどうやってスタッフを集めてやっていくんだろう?」
「スタッフが分散されてさらに人手不足悪化するんじゃ…?」
と、色々心配のタネはあるけれど、リゾートホテル建設は止まりそうにありません。
オープン当初は話題になってスタッフも臨時の派遣やアルバイトが来てくれます。
が、その後は・・・
新しいホテルがどんどんできているけれど、スタッフ不足でサービス低下が露呈するのが心配です。
人出不足がわかりきってるのにこの建設ラッシュ。
リゾートホテル建設を最初に計画した人は利益だけ得て、損する前に売却かな。
割と政治家が絡んでるそうなので、興味のある人は(自己責任で)調べてみては。
沖縄観光業界の裏側まとめ
沖縄のリゾートホテルの人手不足の現状はこんな感じでした。
沖縄の他のリゾートホテルでも働いてた人たちからも話を聞いてどこも同じ状況なんだと知りました。
思いっきり羽伸ばしたくて沖縄に旅行に行く人にはちょっと影を落とすような話ですが、実態はこんな感じなんです。
多少なにか不手際があっても、「人手不足で大変なんだな。」くらいに思ってるといいかもです。
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